症例数が少なく、確立していないが、アシクロビルあるいはガンシクロビルが有効であり、予防・治療にこれらの投与が推奨されている。治療量は体重1kgあたり10‐15mgのアシクロビルを8時間ごとに最低14日間静注、さらに、神経症状がみられた場合にはガンシクロビルを体重1kgあたり5mgを12時間ごとに14日間以上投与する。静注終了後、経口投与も考慮する。患者の外傷部あるいは結膜、唾液からウイルスが分離されることより、治療においては、手袋ならびにマスク、眼鏡等の粘膜部保護が必要である。ヒト‐ヒト間の感染例は現在までに1例報告されている。
サルにより咬傷を受けた場合、傷口をできるだけ早く15分以上流水あるいは石鹸水により洗浄する。次亜塩素酸による洗浄を薦める報告もある。結膜の場合は流水あるいは滅菌水を用いる。アシクロビル(成人量800mg)の経口投与も考慮し、その場合、外傷部からのウイルス分離、ウイルスゲノム検出、外傷を加えたサルの抗体検査、サルの唾液、結膜擦過、外陰部擦過にウイルスゲノムが存在するかどうかの解析結果がでるまで投与を続ける。結果が陽性である場合、予防投与は14日間行う。なお、外傷部位の検体採取、患者の血清採取、咬傷を加えたサルのウイルス学的解析ならびに血清の取は必ず外傷部あるいは曝露粘膜の洗浄後に行う。患者ならびに患者の家族には表に示したBウイルス病の臨床症状を説明し、その兆候が現れた場合の連絡の必要性を指示する。
研究者ならびにサル飼育施設従業者での取り扱い事故の予防について、米国エモリー大学とCDCではワーキンググループを形成し、ガイドラインを発表している(Holmes GP et al.Guidelines for the prevention and treatment of B‐virus infections in exposed persons.1995;20:421‐39)。
ワクチンはない。